税理士の選び方
選定基準
1.税理士の所在地
現在は、インターネットやメールまたは郵送などを利用したサポート体制に力を入れている税理士事務所が増えてきております。その分、税理士の訪問回数も減りますので顧問料を低価格に抑えることが可能です。
税理士の訪問回数を希望されない場合は、それほど税理士事務所の地域を気にされる必要はないですが、税理士とのやり取り方法はしっかり押さえておきましょう。
また税理士の訪問を多く希望される場合は、お近くの税理士事務所の方が良い場合があります。それは、税理士事務所によっては交通費を企業側へ請求する場合があるからです。事前にしっかりと確認する必要がございます。
2.対応業務
税理士が提供するサービスが多様化しているなか、その税理士事務所がどこまで対応できるのかも、税理士選定における重要なポイントと言えます。
税理士であれば通常の税務処理に対応はしておりますが、「付加価値的な業務」については、すべての税理士事務所が対応できるとは限りません。
「付加価値的な業務」
経営者育成 | 遺産相続の手続き |
会社設立支援 | 株式公開支援 |
事業承継 | 国際税務 |
経営コンサルティング | 給与計算 |
経理のアウトソーシング | 事業再生 |
内部管理体制の見直し | 経営計画策定 など |
3.サービス内容と顧問料
平成14年4月の税理士法改正以来、各税理士事務所が報酬規定を独自で設けることが可能となりました。
そのため顧問先企業の売上規模で料金規定を設けている場合、実際の税理士事務所が行う作業項目で報酬規定を設けている場合、料金規定も様々です。ますは、複数の税理士事務所へ見積をとってみましょう!
4.税理士の年齢
税理士の平均年齢は64歳になり、そのため、50代の税理士でも、「まだまだこれから!」といわれる業界になります。もちろん、20代・30代の税理士もおります。
大切なのは、税理士に、その企業のビジネスモデルを理解して頂くこと、そして経営者の方が、話やすく、やり取りをするうえで支障がでないことです。
税理士を替えにくい、替えづらいという方に・・・
考えられる主な原因
- 先代からのつながりで契約を続けている
- 取引先からの紹介で契約させてもらった
- 契約の解除をこちらから伝えにくい
- 面倒くさい、新しい税理士を探すのに手間がかかる
顧問税理士の変更というのは、単に手間や労力といった部分のみならず、歴史のある会社ほど、古くからの付き合いや縁故、あるいは人間関係の部分も絡んでくるために、なかなか簡単には踏み切れない、難しい問題なのが実情です。
ただ、会社経営というのは時に、一刻を争う中での決断や大きな方針転換といったものが求められる局面もあるものです。
今、何をすることが会社にとって最善の選択なのか。会社が成長するために、何を改めなければならないのか。これらの問題意識を持つ上において、社外からアドバイスをくれる経営のパートナーを慎重に選ぶことの重要性についてもよく考えなければなりません。
「どうしても不満がある、今のままでは良くならない」
という明らかな答えが出ている経営者の皆様には、顧問税理士の変更が会社に大きな好影響をもたらす可能性もあることをしっかり認識して、適切な判断を下して頂ければと思います。