貿易赤字、過去最大の21.7兆円 22年度、資源高・円安響く―財務省
財務省が20日発表した2022年度の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は21兆7285億円の赤字となった。赤字幅は資源高や円安の影響で前年度の3.9倍に膨らみ、比較可能な1979年以降で過去最大となった。年度ベースの貿易赤字は2年連続。
輸出額は前年度比15.5%増の99兆2265億円、輸入額は32.2%増の120兆9550億円。輸出入ともに2年連続のプラス。金額はいずれも過去最大となった。
品目別の輸出は米国向けを中心に自動車が28.0%増加。輸入は石炭が2.4倍に拡大、原油と液化天然ガス(LNG)は7割以上増加した。
国・地域別の貿易収支は、対米国が6兆6534億円の黒字。対中国は6兆8142億円の赤字だった。対中東では、原油などの輸入額が大幅に増加し、12兆9631億円の赤字となった。
原油輸入価格は前年度比で円建ては59.9%、ドル建てで32.5%それぞれ上昇。1キロリットル当たりの円建て単価は79年以降で過去最高額となる8万7195円だった。
為替の円安基調も輸入額拡大に響いた。平均為替レートは1ドル=135円台となり、前年度から2割円安が進行した。
出典:時事通信社
財務省によると22年度の貿易赤字は過去最大の21.7兆円に達しました。この貿易赤字は、資源高や円安の影響が大きく、輸入品の原材料やエネルギー価格の上昇によって輸入コストが高くなったことが主な原因とされています。
一方、輸出に関しては、自動車や半導体などの製品の需要が高まったことで増加傾向にありますが、輸入の増加に追いつかず、貿易収支は赤字となっています。
これに対して、注目すべき点は、企業の輸出入における税務上の影響です。貿易赤字が続くと、企業の海外ビジネスにおいて、輸出に対する優遇税制の制度改正や輸入品の関税引き上げなどが検討される可能性があります。
また、企業の国内市場での競争力低下も懸念されます。
このような状況においては、企業は貿易赤字に対するリスクマネジメントや輸出市場の多角化などを考慮した経営戦略の見直しが必要となります。
2023年04月20日
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