確定申告、酒場で相談＝杯傾け気軽に－若手税理士が開催

　２０１０年分の所得税の確定申告受け付けが１６日に始まるが、酒場を使った税務の無料相談所が、２～３月に東京、横浜市、秋田市で開かれる。若手の税理士がボランティアで実施する。気楽に足を運べ、一杯片手に話ができる酒場で開催することで、堅いイメージがある税理士を身近に感じてもらう狙いだ。
　この取り組みは、都内の税理士、高橋創さん（３６）が昨年始めた。確定申告書の策定はしないものの、税務一般に関する相談に応じる。税務署や各地の税理士会もこの時期には確定申告相談の場を設置するが、高橋さんは「親しみやすく、敷居の低い相談所にしたかった」と説明する。
　使用するのは飲み屋が軒を連ねる新宿・ゴールデン街の居酒屋「無銘喫茶」。高橋さんは昨年、ここで４回にわたり「確定申告酒場」を開いた。バンド活動で副収入のあるサラリーマンや、女子プロレスラー、主婦など、さまざまな職業の人が相談に訪れたという。今年も同じ場所で、今月１３日と３月１３日の２日間、相談を受け付ける。
　高橋さんの取り組みに共鳴し、今年は同僚の税理士が秋田や横浜でも「確定申告酒場」を開く。高橋さんは「同調する税理士がさらに増えてほしい」と話している。

2011年02月08日 時事ドットコム