禁止処分中に業務容疑、税理士を逮捕 親族の弁護士名義使う
税理士業務の禁止処分を受けたのに弁護士の名義を借りて業務を続けたとして、警視庁保安課は12日までに、東京都足立区千住中居町、税理士、馬場博容疑者（58）を税理士法違反（税理士業務の制限）の疑いで逮捕した。同課によると、馬場容疑者は「生活費を稼ぐためにやった」と供述しているという。
同課によると、同容疑者は2007年３月、自らの遺産相続で過少申告したとして財務相から業務禁止の懲戒処分を受けた後、弁護士資格を持つ親族と業務提携。弁護士名の印鑑なども作り、名義を借りて業務を続けた。09年11月に弁護士が体調を崩して寝たきり状態になった後も税務書類作成をやめなかった。
逮捕容疑は業務禁止処分中の10年１～３月、７回にわたり弁護士名義で確定申告書などの税務書類を作成し、税理士業務をした疑い。
昨年７月に税理士として再登録するまでの３年４カ月間、業務を続け、約2500万円の利益があった。再登録手続きを東京国税局に相談する過程で不正が発覚。同局が今年１月、警視庁に刑事告発していた。
親族の弁護士は報酬などは受け取っておらず、昨年12月に死亡した。
2011年08月12日 日本経済新聞
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